安平町の追分高校(石若拓哉校長)で7日、町誘致企業会(島田裕之会長)による就労支援懇話会が開かれた。2年生8人が会員企業の若手社員から、働き始めてうれしかったことや苦労話などを聞き、将来へのイメージを膨らませた。
同懇話会は、生徒たちに職業観や働くことの大切さを伝える機会として例年、会社経営者が学校に出向いて3年生を対象に実施。今回は、より早く将来について考えてもらおうと初めて2年生を対象とし、派遣するのも若手社員にした。
この日は、6事業所の20~30代の8人が来校。3グループに分かれて意見交換が行われ、やりがいや仕事を始めてうれしかったことに加え、当初思い描いていたイメージと現実のギャップもざっくばらんに語った。
また一人暮らしの準備で必要なことなど、生徒たちは若手社員ならではの感覚に接することができ、濱出琉也さん(16)は「現実的なことを教えてもらって聞きたかったことが分かった。将来について考えられる時間だった」と話した。
同校の卒業生で町職員の中崎凌さん(26)は「役場の仕事はよく堅いと思われる。やったことに責任は付いてくるが、仕事に自由度があったり、当初のイメージとは違う」と説明。生徒たちの真剣な質問と分析に「こちらもちゃんとしなければならないと気が引き締まった。自分がいた頃は若手職員と話す機会がなかったので、学生時代にやってみたかった」と笑顔で振り返った。
同会の島田会長は「今は将来の下地をつくっている段階。大変かもしれないが、やらなければならないことを通してやりたいことを探し、前へ進んでほしい」とエールを送った。