大相撲の遠藤関ら石川県出身力士ら4人が6日、能登半島地震の被災地の避難所を訪れた。集まった住民は力士の名前が書かれたタオルを掲げるなどして歓迎し、短い交流を楽しんだ。
4人は穴水町出身の遠藤関、津幡町出身の大の里関、七尾市出身の輝関と竹縄親方。穴水町の避難所で食品の入った段ボール箱を住民に手渡すと、一人ひとりに声を掛け、赤ちゃんを抱き上げるなどした。
営んでいた靴店が被災した泉恵子さん(73)は、小学6年生だった遠藤関に靴を販売したことがあるという。「こんなに大きくなって」とつぶやき、「穴水のことを思ってくれてありがたい。元気をもらえた」と笑顔を見せた。
小学生の時に遠藤関と同じ相撲教室に通っていたという東大晃さん(36)は「久しぶりに話せてうれしかった。握手したら昔より手が大きくなっていて驚いた」と懐かしそうに語った。
4人はこれに先立ち、内灘町の避難所も訪問。大の里関の祖父坪内勇さん(75)は久しぶりの孫との再会に「じーんときた。たくましくなった」と喜んだ。小笠キヨエさん(78)は「地震のことが頭から飛んでいった。幸せなひとときだった」と話した。