妊婦の体重を一律に増やすことは、低出生体重児のリスクを下げるよりも、巨大児のリスクを高める恐れがあると、日本女子大などの研究グループが発表した。
妊娠中に体重の増加量が不足すると低出生体重児になるリスクが高まる。一方、過剰な体重増加は妊娠高血圧症候群や巨大児などのリスクとなる。
研究グループは、妊婦35万4401人のデータを用い、(1)痩せ形または普通体重の妊婦の体重増加量を一律に3キロ増やす(2)体重増加量が不足している妊婦は3キロ増やし、過剰に増加している妊婦は3キロ減らす_という2通りのシミュレーションを実施した。
その結果、(1)では在胎週数より小さく生まれる在胎不当過小児の割合が2・07%減ったが、在胎不当過大児の割合は3・38%増えた。(2)ではそれぞれ0・91%の減少、0・37%の増加にとどまった。研究グループは「肥満でない妊婦の体重増加量を一様に増やせばいいということではない。個別の体重管理が必要」としている。
(メディカルトリビューン=時事)