白老牛銘柄推進協議会(岩崎考真会長)は26日、「白老牛」ブランドの正しい利活用に向け、地域ブランドを保護する地域団体商標制度に関する勉強会を町中央公民館で開いた。岩崎会長は「辰(たつ)年の今年は白老牛ブランドが竜のように上昇していけたらと思う。そのためには多くの皆さんの協力と理解が欠かせない」とあいさつ。会員ら約20人が、あさかぜ特許商標事務所の中山俊彦所長弁理士の講話に耳を傾けた。
同協議会は白老牛ブランドの管理団体として2009年に設立以降、町内外でPR事業や販促活動を精力的に進めてきた。14年が経過する中、認知度が向上する一方で、白老牛と誤認させる図形商標シールの表示が発覚。白老牛生産70周年に当たる今年、より一層のブランド保護が必要として、北海道経済産業局とINPIT(北海道知財総合支援窓口)の支援制度を活用し、開催した。
中山弁理士は商標の基本について「顧客との約束」と解説。高品質かどうかというより「白老牛が顧客にどんな品質を約束するかがブランドの力」とした。その上で「誰に何をどこまで約束するのか。その作戦を練るために関係者間で合意を形成しながら自己分析をし、顧客との関係性を常に考えることが重要」と述べた。
「地域名」と「商品(サービス)名」から成る地域ブランドを保護するための地域団体商標制度への出願には、ブランドと認められる過去数年分の証拠が必要で、地元紙記事や取引関係書類などをそろえる重要性も訴えた。