白老町の全小中学校6校で30日、「ふるさと給食の日」として虎杖浜の特産品「たらこ」が提供された。同地区の渋谷水産(渋谷敏幸社長)が町教育委員会に「焼きたらこ」12・5キロを贈り、古里の味を頬張る子どもたちに笑顔が広がった。
食を通じて、児童生徒に地元への理解と愛着を深めようと町教委が実施する事業。同社は「地場産たらこがどのような思いで作られ、皆さんの元に届けられるのか―。地域と食材と産業について学び、たらこを身近に感じてもらうきっかけに」と寄贈を続け、3年目。町のしらおい食育防災センターで6校の児童生徒、教職員らの約800食分を調理し、本来の形が分かるよう「焼きたらこ」にした。
虎杖小学校(関東英政校長、児童数34人)では、卒業生でもある同社の渋谷友玖取締役(27)と小川智子センター長(52)が来校し、1年生5人と一緒に古里の味を堪能した。柏田恵翔君(6)は「たらこは大好き。おいしかった」と笑顔を見せた。
渋谷取締役は「おいしいと言ってくれることが喜び。ありがたい」と目を細め、小川センター長も「地元の子どもたちが将来にわたって白老を大切に思えるよう、おいしい思い出をつくってあげたい」と語った。
焼きたらこは後日、町内の保育園数カ所にも提供される予定という。