旭川市立大学保健福祉学部コミュニティ福祉学科の学生37人は30日、厚真町民を対象にインタビューした内容をまとめた報告会をオンラインで行った。学生たちは大学と町役場をつなぎ、町内の移住者が地域にもたらしている影響などについて発表した。
2、3年生が同学科の授業「コミュニティ調査実習」で、昨年8月28~31日の期間、同町に移住した住民ら約20人にオンラインで聞き取り調査を行った。
報告では、移住者が入ってきたことで、バレーボール、サーフィンなどの少年団やけん玉クラブの立ち上げ、放課後事業の充実など子どもの選択肢が増えている点に注目。2年の一條葉月さんは「移住者がイベントや地域活動などさまざまな形で住民と関わることで、新たな学び、コミュニティーを創出している。新たな風をもたらす存在であることが分かった」と話した。
また、新規就農者や起業家、林業分野からの移住者が「自身の経験が生かされている」と語り、仕事のやりがいや生きがいにつながっていることも指摘。栗山小百合さんは移住のきっかけとして、厚真町ならではの人の温かさや夢を後押しできる環境を挙げ、「便利な田舎、程よい田舎をPRしていくことが大事」と説明した。
町まちづくり推進課の宮下桂課長は「移住者は思い切って(仕事などを)できるパワーを持っており、住民がそれを応援したり、自分の気持ちを放出したり、いい意味の化学反応が起きている。若い皆さんの応援を力にして、町の活性化につなげていきたい」と謝辞を述べた。