2023年度北海道赤レンガ建築賞の表彰式が24日、札幌市内のホテルで行われた。安平町早来大町の義務教育学校「早来学園」の建築主の及川秀一郎町長や設計、施工関係者に浦本元人副知事から賞状が贈られた。
同賞は地域社会の発展に貢献する創造性豊かな建築物を表彰し、地域に根差したまちづくりの推進を目的に1988年にスタート。36回目の今年度は18作品の応募があった。
早来学園は、胆振東部地震で被災した早来中学校の再建計画を基に、早来、安平、遠浅の3小学校を統合した『世界に出会う場としてのみんなの学校』がテーマ。校舎は鉄筋コンクリート造り、一部木造・鉄骨造り2階建て、延べ床面積7092・67平方メートル。2022年11月2日竣工(しゅんこう)。建築主は安平町、設計者はアトリエブンクなど7社、施工は丸彦渡辺・森本JVなど3JV。
羽深久夫審査委員長は講評で「みんなの丘を中心に、学校専用エリアと共用エリア、住民開放エリアを円弧状に配し、多世代が共創する『学びのまち』。複雑な動線をセキュリティーを確保しながら配置した光のプロムナードは児童、生徒、教職員の交流の場になっている」と高く評価。
浦本副知事は「魅力ある新しい拠点に心から敬意を表します」と祝辞。及川秀一郎町長は「町全体が大きな学校であり、学校が小さな町。子どもの意見を取り入れ、町民も利用できる施設になっている。子どもたちに世界に羽ばたいてほしい」と謝辞を述べた。
北海道赤レンガ建築奨励賞は、東川ひとやすみサイトTOMOS[雪洞+andon](上川管内東川町)、ハルキ事務所棟(渡島管内森町)が受賞した。