5 健やかな市民生活支える フリーランスの保健師 髙(たか)佳代子(かよこ)さん(45) 予防医療ライフワークに

  • 特集, 自分らしく~仕事を興した女性たち
  • 2024年1月23日
5 健やかな市民生活支える フリーランスの保健師 髙(たか)佳代子(かよこ)さん(45) 予防医療ライフワークに

 「市民が健やかに生活できるよう手助けしたい」

 昨年12月18日、苫小牧市東開文化交流サロン(東開町)で行われた健康講座。最後に参加者一人ひとりの血圧測定を終えると、そう力を込めた。

 市内では珍しいフリーランスの保健師として、公共施設などで市民の健康指導に携わる。キャッチフレーズは「ゆりかごから墓場までの保健室」。食生活などについて個別のアドバイスも手掛ける。

 函館市出身。テレビや新聞でたびたび取り上げられるナースの人々の命を救う姿に魅了され高校卒業後の1997年、函館市立高等看護学院に入学した。実習で出会った重度の糖尿病や動脈硬化で体を動かせない患者の悔しそうで、涙があふれる目が忘れられず健康に人生を全うできることの幸せを実感。授業で予防に重点を置く保健師の仕事を知り、将来はその道を歩んでいこうと決意した。

 看護学校を卒業後、旧道立衛生学院(札幌)で保健師の資格を取得。渓和会江別病院での看護師経験を経て2002年、安平町役場で保健師としてのキャリアをスタートさせた。栄養指導などを手掛けながら知識や提案力を磨き18年、苫小牧の王子総合病院の健診センターに転職した。

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 病気が進行して足を切断せざるを得なくなった人、週3回の人工透析で命をつなぐ人、体調が悪化しても忙しいからと受診を先延ばしにし、身体が不自由になった人…。病魔と闘う多くの人たちと接してきて分かったのは、当事者はつらい経験や気持ちをなかなか語らないということ。本当に健康指導を必要としている人の元へ、いち早く出向くには自由に動き回れる「フリーランス」がベストだと思うようになった。

 そんなある日、日本開業保健師協会の存在を知った。「つながりの中で主体的に生き、幸せを感じることができる未来を目指す」という理念が心にぐっと刺さり22年3月、王子総合病院を退職。同年7月に家族の後押しもありフリーランスの保健師として開業し、新たな一歩を歩み始めた。

 公共施設や企業に出向き、病気の恐ろしさと共に健康維持に関する知識を伝える活動に力を入れる。健康講座のテーマは「お酒との正しい付き合い方」「自宅でできる運動」「心をすこやかにする相談」など多彩。「心と身体をほぐして楽しい日々を送り、自身のために文句を言わず頑張る身体を大事にしてほしい」

 フリーになったことで相手が何を考えているかじっくりと引き出す時間をつくれ、より効果的な予防活動に反映できるようになった。同業者との交流機会も増え、同じ考え方を持つ仲間たちの活躍に鼓舞される日々。「自身の人生のハンドルを握れる今は楽しく、充実している」。市民が健康管理を率先して学び、実践するサポートをライフワークとして続けていく覚悟だ。

 (富樫陸)

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