安平町早来栄町の瑞雲寺で18日、胆振東部地震からの災害復興祝賀会を兼ねた新年会が6年ぶりに開かれた。町内外から関係者や住民約50人が駆け付けたほか、はやきた子ども園の園児約40人が参加。節目を祝うとともに、今後のまちや寺のさらなる発展を祈願した。
同町は2018年9月に発生した地震で震度6強を観測し、同寺は本堂全体が不同沈下するなど被災。鐘楼堂の柱は屋根を支える4本のうち3本が靴石から外れ、土台となる基壇が割れた。
新年会は、復旧作業が今年3月で終わるめどが立ったことから、一区切りとして催された。地元出身のアルパ奏者・丸子千尋さんが、東日本大震災復興ソング「花は咲く」、四季の童謡メドレー、スタジオジブリの映画「となりのトトロ」の主題曲などの独奏を披露。園児たちになじみ深い曲もあり、演奏に合わせて一緒に歌うほほ笑ましい場面もあった。
増坂澄俊住職(73)は「震災で被害があって大変だったが、私自身、子どもたちの姿に励まされてきた。子どもたちは社会の希望だ」と目を細め、年明けに発生した能登半島地震の被災地に思いをはせながら「支援はもちろん、いろんな形でお返しをしていきたい」と話していた。