本格的な冬の到来とともに東胆振の氷上ワカサギ釣りが開幕した。このエリアの早場として知られる有料のワカサギ釣りスポット、苫小牧市勇払の仮称・ハート沼は昨年12月下旬に今季の営業をスタート。はしりの時期の良型や数釣りを狙うマニア、冬休み中の子供と釣りを楽しむ家族連れで連日、にぎわっている。
ハート沼は、釣り初心者や子供連れの家族らも手ぶらで訪れ、気軽にワカサギ釣りを体験できる管理釣り場。さお、餌、仕掛けなど釣りに必要な道具を一式セットした入場料金のシステムだ。テントの使用料を含んでいる。自前の道具や餌を持ち込むことも可能で、テントを使わない外釣りにも対応している。
取材に訪ねた1月11日は40組が入釣していた。岸寄りのテントに陣取っていた市内双葉町の会社員、笠松陽介さん(38)は、ワカサギの繊細な魚信と合わせの面白さの”沼”にはまった同釣り歴3年の愛好者。ハート沼はこの日が初めてだったが、今季は別の場所で既に3回釣りをしている。十勝のポイントでは240匹釣ったというから腕前は確か。取材で声を掛けたまさにその瞬間、「きょうイチです」という12センチの良型を掛け、釣り上げた。
タックルは自前で穂先が軟らかめの先調子のワカサギざおに電動リール、1号5本針仕様の仕掛けに2グラムの重りをセットした。餌は紅サシだ。魚の活性が低い中、午前9時すぎから昼までで55匹釣り上げた。早い時間は食いが立ったが、その後は遠のき、昼ぐらいからまた少し魚信が出てきたという。笠松さんは「ワカサギは食いに波がある。群れの棚を探り、さおの動かし方を変えて誘い続けるのが釣果につながる」とこつを教えてくれた。
管理する「勇払わかさぎ釣り運営事務局」によると、今季の魚のサイズは5~12センチ前後。釣果は初心者など少ない組で10匹前後、ベテランは3桁の人も。群れがいる層や誘いのこつをつかめば数釣りも楽しめる。
勇払ハート沼 道道苫小牧環状線の沿道にあるのぼりが入り口の目印。明野川を挟んで東側にある。テント釣りは大人2500円(外釣り2000円)、小学生以下は1500円(同1000円)。営業時間は午前8時~午後5時。土日・祝日は予約が必要だ。問い合わせは 携帯電話080(4047)8808。