羽田空港(東京都大田区)で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、日航が炎上した機体の一部を保存する方向で検討を始めたことが10日、同社への取材で分かった。事故の記憶や教訓を社内で継承し、再発防止に役立てる。
事故は2日午後5時47分ごろ、羽田空港の滑走路上で発生。日航のエアバスA350型機が海保機と衝突し、海保機の乗員6人のうち5人が死亡した。日航機に乗っていた379人は全員が炎上する機体から脱出した。
同社によると、保存する機体の部位や展示方法などは未定。現在機体は運輸安全委員会の調査などのため、空港内の同社施設で保管されている。
同社の「安全啓発センター」(同区)では、520人が犠牲となった日航ジャンボ機墜落事故の機体の一部や乗客の遺品などを展示し、社員研修などで活用している。