石川県で最大震度7を観測した能登半島地震は、8日で発生から1週間が経過した。県内の死者は168人、連絡が取れない安否不明者は323人に上り、いまだ被害の全容が見えない。活発な地震活動が続くほか、被災地では積雪の影響で主要道路が一時通行止めになるなどした。救助活動や避難生活への悪影響が心配される中、不明者の捜索は続けられた。
石川県によると、8日までに確認された死者は、輪島市と珠洲市が各70人、穴水町18人、七尾市5人、志賀町と能登町が各2人、羽咋市1人。倒壊した家屋には下敷きになった住民が多数いるとみられ、安否不明者は、輪島市281人、珠洲市29人、金沢市5人、津幡町3人、穴水町と能都町で各2人、七尾市1人となった。
7日時点で、県内の避難所約400カ所に約2万8800人が身を寄せている。断水は6万6000戸余りに上る。中でも輪島、珠洲など7市町はほぼ全域に及び、避難所の衛生環境が悪化しつつある。
道路は各地で寸断されている上、積雪で物資輸送などの主要ルートになっている国道が一時通行止めとなった。山あいや沿岸の一部集落は外部からのアクセスが途絶し、少なくとも約2300人が孤立したままだ。
この1週間で震度1以上の地震は約1200回を数えた。輪島市の一部地域では、地滑りの兆候があるとして周辺住民に避難指示が出ている。警察や消防、自衛隊などは救助活動を急ぐが、二次災害も懸念されている。