苫小牧市高丘の樽前山神社の本殿横に28日、来年のえとの辰(たつ)を力強く描いた巨大絵馬がお目見えした。幸せいっぱいの新年を願い、毎年、地元企業の共同出資で奉納。市内双葉町のデザイン製作会社アートスタジオNON(梶川弘樹社長)が約30年間、制作を手掛けている。
木材やアルミ素材で作られた絵馬は、縦横それぞれ約2・7メートル。アクリル絵の具で雲海から飛翔する竜を迫力満点に表現しており、11月中旬から約1カ月かけて完成させた。
制作の中心を担った同社の岸勝也さん(57)は「(絵は)運気が上がるよう昇り竜にした。八方ににらみを利かせ、まちを見守っている」と語る。
この日朝、重さ約100キロ近い絵馬は境内までトラックで搬入。5人がかりで卯年の絵馬を外した後、慎重に取り付けられた。
梶川社長(43)は「毎年家族連れらが絵馬の前で記念撮影するなど、楽しみにしてもらえているので、やりがいもある」と笑顔を見せた。