登別温泉の老舗、第一滝本館(南智子社長)は22日、歳末恒例の「温泉天国大浴場」の大掃除を行った。各部署から参加した社員15人が「瀧本」の文字を背負った法被をまとい、デッキブラシで浴室の床を隅々まで磨き上げた。
浴場と湧き出るお湯への感謝の気持ちを込めて行う風物詩。バケツで浴槽の湯を床に流した後に洗剤をまき、ブラシで丹念にこすっていった。最後は長さ5・5メートル、重さ約10キロのしめ縄を浴場中央の柱に飾り付け、来年の安泰を祈願しながら全員の一本締めで清掃を終えた。
運営部統括部長の野村真悟さん(50)によると、22日から1月6日までの年末年始は1日当たり1000人ほどの予約が入り、ほぼ満室という。野村さんは「約4割は訪日客で韓国、マレーシア、中国の順に多い。コロナ流行前より多様な国の方に来ていただいている」とし、「10月に起きた水害を乗り越え、営業を続けられた。社員が一丸となり、新年に向けて感謝の気持ちで清掃した」と語った。