白老町は町虎杖浜地区にある虎杖小学校(関東英政校長)の3、4年生7人が作製した「虎杖浜たらこ屋さんマップ」を、19日から町役場や観光インフォメーションセンター(ポロトミンタラ)に置き、観光客へのPRに活用している。たらこを扱う同地区8カ所の水産加工場や販売店の魅力を、QRコードなどを取り入れて紹介した地図で、児童らは「いろんな人が白老を巡るきっかけになれば」と目を輝かせている。
マップはA4サイズで、カラー刷り。国道36号や町道虎杖浜海岸通(通称「海産物ロード」)沿いにある水産加工場や販売店の場所を外観写真で地図に落とし込み、各店の住所や電話番号のほか、お薦め品や売れ筋、おいしい食べ方を紹介している。QRコードもちりばめ、スマートフォンなどで読み込むと、児童らが各店を見学して感じたことや取材内容の一部をスライドショーで見ることができる。
さらに大正末期から独自の生産体制が築かれた虎杖浜たらこ史のあらましも掲載。あとがきとして「学習を通して10軒以上のたらこ屋があることなどが分かった。みなさんもぜひ行ってみて」と手書きで呼び掛けている。
作製したのは3年生の蒲原熙子さん(9)、菅原琉生君(9)、長島璃子さん(9)、渡辺操君(9)、4年生の荒谷柊花さん(9)、本間凜さん(10)、広地凌空君(10)。総合的な学習で7月に2グループに分かれて8カ所を取材し、内容をまとめた。
11月に町中央公民館で開かれた第30回白老町青少年育成大会で発表したところ、その場にいた大塩英男町長がマップに関心を持ち「もっと話が聞きたい」と伝えていた。このため児童らは19日、白老町役場を訪れて大塩町長を表敬し、全員で手掛けたマップを手渡した。
大塩町長は努力と成果をたたえ「地域の先人が血のにじむ思いで虎杖浜たらこを全国区にしたことを心に刻んで」と語り掛け、これまで各店に置かれていたマップを町役場などにも置き、来町者に配布することにした。
グループリーダーの広地君は「僕たちが作ったマップを直接町長に届けることができてうれしい」と話し、渡辺君も「多くの人が地図を手にして、白老に興味を持って来てくれたら」と笑みを浮かべた。