斎藤健経済産業相は20日の報道各社とのインタビューで、次世代半導体の国産化を目指すラピダス(東京)について「現時点では国が一歩前に出て支援していく段階にある」と述べ、引き続き政府が事業を支えていく考えを表明した。ラピダスへの支援などを通じ、半導体の産業基盤を強化することで、「わが国の産業全体の競争力強化と経済成長に結び付けたい」と強調した。
ラピダスは回路線幅2ナノメートル(ナノは億分の1)の次世代半導体を2027年に量産化する計画。当面は売り上げが見込めないため、巨額の投資を賄うためには補助金などの政府支援が重要になる。
斎藤氏はラピダスによる千歳市での工場建設や半導体開発に関し、「順調に進んでいる」との認識を示した。その上で「今後はビジネス戦略の検討を本格化させていかなければいけない」と指摘。「顧客開拓につながる半導体の設計支援プロジェクトを立ち上げ、支援の幅を拡大していく」と明らかにした。