5 胆振東部地震5年 風化させない努力

  • 特集, 記者ノートから2023
  • 2023年12月19日
5 胆振東部地震5年 風化させない努力

 胆振東部地震から5年の今年、被災地の現状を知ってもらう連載「胆振東部地震から5年 今を伝える」の取材に参加した。同地震が起きた9月6日には、山腹崩壊で19人が亡くなった厚真町吉野地区に設けられた献花台近くで遺族や町民に話を聞いた。

 献花台の脇に報道関係者が大勢集まり、訪れた人を囲んで質問する場面もあり正直、抵抗感や申し訳なさを感じていたが今も悲しみを背負って生活している人が多数いることを伝えるのが目的。取材に応じてくれた方々には感謝の気持ちでいっぱいだ。

 献花に訪れた女性の一人が「(亡くなった知人の)顔や(久々に会った時に掛けられた)『元気だったかい』という声を思い出した」と声を詰まらせていたのが忘れられない。犠牲者を取り巻く人たちの心理的ケアも必要だと思った。

 厚真町は町観光協会が町の公営塾「よりみち学舎」と連携し、胆振東部地震の記憶や教訓を語り継ぐ「高校生ガイド」の育成に力を入れている。

 厚真高校の1、2年生3人が「災害を自分事として考えてもらえるようガイドを引き受けた」と口をそろえ、奮闘する姿には心を打たれた。9月9日、札幌から訪れた高校生に自身の今日までの被災者としての歩みなどを伝え、ガイドデビュー。3人は「自分たちがつらさや自然災害の恐ろしさを話すことが、それぞれの防災に役立てば」と力を込めた。

 道は2021年7月、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震に伴う津波の新たな浸水予測を公表。各自治体がこれを踏まえたハザードマップ改訂や避難訓練などに取り組んでいる。震災は忘れた頃にやって来る。厚真での取材を振り返り、災害の記憶を風化させないよう努力し続けることの大切さをかみ締めている。(陣内旭)

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