白老町の竹浦小学校で12日、同小の1、2年生と虎杖小学校の1年生、海の子保育園の年長児ら計約60人が「べこ餅作り」を体験した。虎杖浜地区で親から子へと代々受け継がれてきたべこ餅の歴史や作り方を伝承しよう―と、虎杖浜婦人会(吉良哲子会長)と竹浦婦人会(鈴木キワ子会長)の両会員らが子どもたちに手ほどきした。
米粉を使ったべこ餅は、道南から東北地方に伝わる菓子。虎杖浜地区では昔から各家庭に専用の木型があり、端午の節句のお祝いに子どもたちと一緒に作って食べるほか、住民同士の会合に持ち寄って食べるなどしていたという。一般的な白、茶のほかに緑、黄、赤を加えた5色のカラフルな仕上がりが虎杖浜ならではの特徴となっている。
子どもたちは、野菜や魚をかたどった木型に白や黄など5色の生地を詰め込み、組み合わせを楽しみながら彩り豊かなべこ餅を作った。
竹浦小2年の石田梓さん(7)は「自分の好きな色のべこ餅ができ、甘くておいしかった。新しい友達もできて、みんな優しく教えてくれた」と喜んだ。吉良会長は「家に帰ったら両親やおじいちゃん、おばあちゃんとも作ったことを話して、会話を楽しんでもらいたい」と話した。