―レッドイーグルス北海道というチームについて。
「監督とコーチが選手を大事にしていて、それぞれの考え方や思いをくんでいる。一人一人が考え、行動する組織に必然となるような体制になっている。選手同士が相談し合ったり、監督、コーチに声を掛けるというように、コミュニケーションが取れていて、良い方向に向かっていると感じる」
―マネジメントの中で意識していること。
「監督やコーチの意図を形にする手伝いをしていくこと。例えば、何勝したのかを意識して学ぶことも必要という監督の発案を受け、勝利した試合の日付にパックを置く棚をDIYで作った。また、首脳陣と選手の方向性が違う場合もあると思うので、声掛けをしてベクトルを合わせるなど、プレー以外の部分も含めてサポートしていく。プロ選手は試合が全て。そこに向けてコンディションを整えているので、毎試合ベストな状態に持っていけるように心掛けている。フロント側が用意するイベントも貴重な機会なので、しっかり選手を割り当てるが、そこも負担にならないようにしつつ、感謝を持って取り組んでもらうことも選手と共有するなど、架け橋になることが大切」
―チャレンジしていきたい取り組みは。
「チームのファンクラブを拡大させることが大事だと思っている。少しずつ伸びてきているが、より裾野を広げ、土台をしっかり固めて集客に結び付けること。市内近郊の子供たちを試合に無料招待する取り組みも行っているように、地域の方々に実際試合を見てもらう機会をつくっていきたい」
―シングルファザーとしても奮闘。
「中学1年の息子がいる。子供を置いて毎日苫小牧に来るとなると大変だし、一緒に連れてこようと思ったが、中学に入学してしてすぐの時期だったので悩んだこともあった。すると子供が『お父さん、行った方がいいよ』って言ってくれたので、その言葉を信じてやってみようと思った。今は父母を頼りながら業務に当たっている」
―目指すマネジャー像は。
「選手、スタッフ、フロント側もこの人に何か言えば、何か全てちゃんとやってくれるとか、1言えば10やってくれるみたいに思ってもらえるように、遠慮せず何でも頼ってもらえる存在になりたい。そうすれば選手の負担も減らせるし、スタッフたちも『この人に頼むと仕事をしてくれて気持ちいいな』って思ってもらえる。そんな立場が多分マネジャーとしてはいいのかなと思っているので、みんなの『何でも屋さん』になりたい」
▽プロフィル
1986年2月21日生まれ、岩見沢市出身。大学を卒業後、旅行会社に勤務。2018年から22年までイーグルスの遠征を担当したことをきっかけに、今年からチームのマネジャーとなった。自宅のある岩見沢市から通いながらチームを支えるシングルファザー。趣味は登山。