生まれ変わる

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  • 2023年12月8日
生まれ変わる

  雪がちらつき、クリスマスムードも高まってきた。けれども今年、JR苫小牧駅前にイルミネーションがない。「とまイルスクエア」は2018年12月に始まり、翌年度から12月1日に点灯されてきた。苫小牧市はホームページで、今年度から「シンボルストリートにぎわい創出事業として新たに生まれ変わります」とし、来年1月下旬からエリアを拡大して実施予定と説明している。

   駅前にイルミネーションが必要なのか、集客効果はあるのか―。5年間、疑問がなかったわけではない。「生まれ変わる」なら、「歳末に駅前が明るくなり、人が訪れていたのに」と残念がる商業者らの期待に応えるものであってほしい。

   イルミネーションは岩倉博文市長の4期目の公約で、「駅前広場を名実ともに苫小牧の顔として復活します」とうたった。だが、根っこにある旧エガオの廃虚ビルをそのままに、うわべだけ飾り立てても「復活」は望めない。市長は3日、自身のネット上の「ダイアリー」に「手術を無事終えることができ、リハビリに入ります」と記している。治療と療養に万全を尽くしてほしい。その上で、一日も早い復帰を願っている。エガオの一部土地所有者とのトップ会談から半年。解決のための次の会談を待ちたい。(吉)

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