とまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)の若手職員が、管轄する東胆振1市4町の豚肉を使い、オリジナルレトルトカレー「農協の若手職員がつくった素朴で濃厚なポークカレー」を商品化した。若手職員による商品開発は初めて。11日に厚真町内のAコープ厚真店で販売を始める予定で、関係者は商品を通じ「JAの認知度向上につながれば」と期待する。
レトルトカレーの開発に関わったのは、呼び掛けに応じた同農協の40歳以下でつくる「交粋会」のメンバー7人。管内で飼育されている豚の肉とニーズのある「レトルトカレー」に着目し、昨年12月から会議を重ねてきた。味やコンセプト、ターゲット層、商品のパッケージなどを議論し、11月上旬に商品が完成した。
一般的なレトルトカレーよりもこくや濃厚さを出しており、プロジェクトリーダーの本田健悟さん(31)は「具材は豚肉しか入っていないシンプルなものだが、豚肉の味を生かしたルーが特徴。トッピングでもおいしく食べられる」とアピールする。パッケージは白を基調に、メンバーの調理する様子や素朴なポークカレーをかわいらしく表現したイラストを盛り込んだ。
商品は1人前(200グラム)600円。Aコープのほか、管内にある東胆振1市4町の各支所、インターネットショップで売り出す計画。お土産やギフトとしてはもちろん、保存期間が2年あることから、防災保存食として活用されることにも期待を寄せる。
責任者の早坂祐哉さん(33)は「普段はもちろん、忙しい夜や朝でも、手軽に食べられるようになっている」と言い、「僕らが地域に貢献できることで、今後は他の農作物でも(商品開発を)チャレンジできたらと思っているが、まずはカレーが世間に広がっていけば。これから販路も広げていきたい」と話している。