環境省は、服のサブスクリプション(定額制)サービスや交換会などを行う企業や自治体に対し補助金を支給する。大量消費を抑えてできるだけ長く使うようにするための取り組みを広げ、製造工程で排出される二酸化炭素(CO2)を減らす狙いがある。
補助金は、服の大量生産・消費の抑制につながる取り組みを広く対象とする。サブスクサービスの提供や、消費者が不要になった物を持ち寄る交換会の開催、古着回収事業などが考えられる。
補助金を使い終わった後もサービスや事業を継続することが要件。補助額などの詳細を詰め、年明けから申請を受け付ける。補助金の財源には、脱炭素を推進する国民運動「デコ活」の一環として2023年度補正予算に計上した5億7000万円の一部を活用する。
環境省によると、国内では、使わなくなった服の約7割が廃棄され、資源として十分に再利用されていない。服の製造や原料の輸入には多くのエネルギーが必要で、大量のCO2を排出する。このため同省は年度からリサイクルに関する意識調査を実施し、「サステナブルファッション」と呼ばれる環境に配慮した服の製造・消費を呼び掛けている。