白老町の萩野小学校(山田耕一校長)で6日、5年生を対象とした認知症サポーター養成講座が開かれた。児童17人が、高齢者福祉に関わる町民の講話から、認知症について学んだ。
町が2007年から続けている講座。同校では総合学習の時間を活用して開かれ、町萩野の社会福祉法人優和会で働く池野大介さんと大磯祐太さんが認知症の症状や当事者との接し方について話した。
2人は、認知症は記憶が関わる脳の病気で高齢になるほど患う可能性が高くなること、時間や月日、場所、人が分からなくなり、思い出せなくなるといった症状が表れることを説明。「病気を患った人の気持ちになって、優しく接したり手伝ったりすると、症状の緩和や改善につながる」と伝え、まち全体で当事者や家族を支える大切さを強調した。
同町の高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)は10月末時点で46・7%で、全国平均の29%(昨年9月時点)を大きく上回る。認知症への理解と支援が急務となっており、町は認知症サポーターの養成を進めている。町内のサポーター数は6日時点で計2378人。小中学生にも理解を広げるため、同講座は今年度、萩野小を皮切りに町内の小中学校で展開される予定だ。