入国者や輸入貨物が増える歳末に向けて、函館税関苫小牧税関支署(菅原功支署長)は6日、年末特別警戒を始めた。15日までの期間中、不正薬物や銃器などの水際対策を強化する。
6日は苫小牧市入船町の苫小牧コンテナ検査センターで笠川隆博函館税関長が訓示。職員15人に「これから物流や人流が活発になる。不正薬物の流入手口も悪質かつ巧妙化しており、厳格な取り締まりのため職務に専念を」と訴えた。
同税関が管轄する北海道、青森、秋田、岩手の4道県で今年1~10月、大麻や覚醒剤など薬物8件を摘発。苫小牧支署管内は0件だったが、新型コロナの5類移行により人流が活発化した影響もあり、新千歳空港などで発見されるケースが増えているという。
全国の税関で押収した不正薬物は、昨年まで7年連続で1トン超え。覚醒剤の摘発が目立っており、今年上半期(1~6月)は前年同期比約3倍の591キロに上っている。