白老町のコーヒーソムリエ貮又南さん(36)は4日、札幌市中央区のカフェ機能付きレンタルスペース「トトノウェル」で一日限定の出張カフェを開設した。白老産たらことスケトウダラの身を使ったパスタやオリジナルブレンドのコーヒーを販売し、札幌市民に白老産の味をPRした。
貮又さんは2019年に夫の聖規さん(51)が起業した「ブルーサーモン」で商品開発に関わる傍ら、実店舗を持たないコーヒーソムリエとして町内外の飲食店やイベントで移動販売を行い、自社ブレンドのコーヒーや食品を提供している。
同スペースでの出張カフェは11月に続き2度目。「互いの交流を深めたり、自信のある自社ブランド商品を販売したりして、地元を盛り上げる気持ちを持った人と知り合いたい」(貮又さん)と、同じく実店舗を持たずに活動するパン工房「日々」の佐藤彩香さん(34)=札幌市西区=とドリンクカフェ「モーイ」の関奈美さん(40)と合同で開設した。
貮又さんが販売したのは、白老で水揚げされる主力魚種スケトウダラの身とたらこを使った「スケソウダラ親子のたらたらクリームパスタ」(1000円)とスペシャルティコーヒー(500円)。佐藤さん手作りのパンや関さんによるかんきつ系フルーツのドリンクやアイスクリームも提供され、一日で計約60件の注文をさばいた。
貮又さんは「動きやすい出張カフェという媒体を通して、今後もさまざまな場所で白老のおいしいものをPRしたい」と意気込む。3人は来春以降、札幌や白老などそれぞれの地元や近郊で出張カフェ活動を模索している。