子宮筋腫が疑われる中等症以上の症状があっても、治療を受けていない女性が一定数いることが、東京大医学部付属病院とあすか製薬などの共同研究で分かった。
子宮筋腫は子宮にできる良性の腫瘍で、月経時の痛みや出血量の増加、貧血などの症状が表れる。研究グループは、オンラインのアンケートに回答した20~49歳の女性4120人を対象に、子宮筋腫について(1)あるか不明(2)なし(3)あるが未治療(4)治療中(5)治療歴あり―に分類。重症度や生活の質(QOL)などを比較した。
分析の結果、治療中の人の約半数に中等症以上の症状があり、QOLも低下していた。治療歴がある人のQOLは子宮筋腫がない人と同程度だった。治療中以外のグループでは、それぞれ2~3割程度に中等症以上の症状とQOLの低下が見られた。
研究グループは「適切な治療によりQOLの改善が望める。子宮筋腫の認知向上を図り、検査や治療につなげたい」としている。
(メディカルトリビューン=時事)