苫小牧市有明町の王子サーモン北海道工場で人気商品「スモークサーモン」の生産が最盛期を迎えている。お歳暮の贈答品やクリスマスに向けて需要が高まるこの時期、ベトナム人技能実習生やパート従業員ら約60人が、骨抜きや燻煙などの作業に追われている。
同工場は需要期の年末年始に合わせ、例年11~12月に生産量を増やす。今年はスーパーや百貨店で販売する市販品の受注が想定の2~3倍と好調で、普段の倍近い月産約50~60トンを製造している。
原料はノルウェーやチリのサーモントラウト種に加え、桧山管内の江差町やせたな町で養殖したトラウトの取り扱いも拡大。今年の国内産製造は全体の1割ほどに上るという。
円安や原材料の価格高騰により、一部の商品で値上げや内容量の変更を行ったが、贈答品の予約は例年通りの水準。12月上旬から中旬にかけて販売のピークを迎える。
同工場製造部の辻本朋嗣副部長(40)は「今後はさらに国内養殖のサーモンを使った商品が増えると思う。手軽に取りやすい値段の商品も今後展開予定で、多くの方に食べていただければ」と話している。