白老町は11月29日、町東町の町総合保健福祉センター(いきいき4・6)で2023年度の町高齢者等虐待防止研修会を開いた。町内の介護・障害サービス事業所や施設の職員ら約60人が参加し、特別養護老人ホームひらおか梅花実(うめはなみ)=札幌市清田区=の施設長三井弘巳さんから高齢者虐待防止法などについて学んだ。
毎年恒例の研修会。三井さんは今年2月に開いた前年度研修会でも講師を務め、今回は高齢者虐待の要因や防止策をテーマにして登壇した。
高齢者虐待防止法の基本から解説し、自治体への通報については「養介護施設従事者ら専門職は虐待に気付きやすい立場にある。目撃した場合も疑わしい時も報告は義務。守秘義務より優先される」と訴えた。「通報するのは勇気がいると思う」と寄り添い、「虐待かどうか判断に迷っても、判断は通報者ではなく自治体がすること」と語った。
また、同法は通報したことで職場から不利益な扱いを受けることも禁じていることを伝え「他職員も動向に関心を持っている。上司や管理者が通報者をフォローしていくことが重要」と述べた。