習慣的な階段の上り下りで、心筋梗塞や狭心症などの動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)のリスクが低下する可能性があると、米国などの国際共同研究グループが発表した。
研究グループは、英国の研究に参加した45万8860人(38~73歳)を12.5年間(中央値)追跡したデータを解析。日常的な階段昇降とASCVDリスクとの関係を調べた。
その結果、ASCVD発症リスクは、参加時に階段昇降の習慣がなかった人に比べ、1日当たりの階段昇降が6~10回の人で16%、11~15回の人で22%、16~20回の人で23%低かった。一方、5年後に階段昇降の習慣がなくなった人は、最初から習慣がなかった人に比べてリスクが32%高かった。
研究グループは「短時間かつ手軽にできる階段昇降は、心肺機能を高め、効率よくASCVDリスクを低下させる手段になり得る」と述べている。
(メディカルトリビューン=時事)