白老青年会議所(JC)と道内の有志らでつくる実行委員会は25日、気候変動に理解を深めるイベント「しらおい気候フェス」を町本町の文化施設しらおい創造空間「蔵」で開いた。町民ら約150人が集まり、講演を聞いたり、環境問題について考えるブース展示を見学したりした。
JC創立45周年事業の一環。エネルギー政策などに詳しい東北大学の明日香寿川(じゅせん)教授(64)は環境政策の見地から講演。エネルギー転換や気候変動対策について「技術的、経済的な問題というより政治的な問題」と述べ、英国ウェールズが未来世代の権利を考慮することを義務付ける「未来世代法」を2015年に施行したことを挙げ、「子どもたちのためを考えて今の政治をつくることが重要」と語った。
また、国内で多くの新電力会社が淘汰(とうた)されていることについて「電力自由化政策が不十分。逆に寡占状態が進んでいる」と指摘し、「あらゆる分野で再生エネルギー、省エネルギー導入を進めるための政策を地道に策定、導入していくことが必要」と訴えた。
このほか、東京のNGO(非政府組織)メンバーらによるトークショーが行われ、環境に配慮した商品を扱う雑貨店や町内外の環境団体の出展もあった。