白老町教育委員会は20日、白老町中央公民館で、中学校の部活動の地域移行を進める推進運営協議会の初会合を開いた。学校や文化・スポーツ団体、生涯学習関係者や保護者、有識者ら委員10人に委嘱状を交付したほか、12月上旬にも具体的な推進計画や指針について意見交換することを確認した。
学校が受け持っていた部活動の指導を地域団体に委ねる地域移行については、教員の負担軽減と文化・スポーツ活動を継続して取り組める環境整備を目的に国が推進。2022年12月の「総合的なガイドライン」で25年度までを改革推進期間と位置付け、地域の事情に応じ可能な限り早期実現を目指すよう促している。
会合では、部活動の指導に関わる教員からの聞き取りなどで、アニメや映画の影響で部員が増えたスポーツ系の部がある一方、少子化に伴い3年生の卒業によって部員が減り、大会に出場できなくなるなどの影響が懸念される例もあることが報告された。
小学生のスポーツ少年団で活動している児童が中学校に進学しても野球やサッカーは白老、白翔両中ともに部が存在しないため、活動できない状態が数年間続いているという。吹奏楽部では部員不足のため編成に苦慮する現状もある。また教職員の働き方改革への対応も課題となっている。
町教委は「部活動の地域移行に関する推進計画(案)」で、町ならではの地域移行の在り方を示す方針で、計画策定後の推進運営も担う同協議会は来月以降、各委員の意見交換を通して議論を深めていく考え。
任期は25年9月までの2年。委員は次の通り(敬称略、かっこ内は所属)。
▽会長 白崎浩司(町体育協会)▽副会長 竹下和男(町文化団体連絡協議会)▽委員 荒地健(白老中)、佐々木憲一(白翔中)、星野博美(社会教育委員)、石谷真希子(スポーツ推進委員)、船越裕毅(白老小PTA、保護者代表)、民部宏治(札幌市スポーツ局)、田代真秀(北海道栄高)、豊川大地(NPOミリーソ・スポーツ)