動きや音を加えた「電子紙芝居」で時代を継承 杉本 孝さん(81)

  • まちのクリエーター, 特集
  • 2023年11月23日
作品画面を見せる杉本さん
作品画面を見せる杉本さん

 パソコンの画面から伝わる音楽と描画が昔話を鮮明に再現する。昭和・平成に国内外で起こった出来事を振り返る「電子紙芝居」を手掛ける杉本孝さん(81)は「懐かしんでもらいたい」という思いを込めて、マウスを動かし描いていく。

   14年前、パソコン教室で簡単なイラストを学んだのがきっかけで、「パワーポイントを使って紙芝居のようにしたら面白いのでは」と考えた。戦後の社会情勢や事件を中心とした「昭和版」を6年前に完成させ、学校や施設で読み聞かせを始めた。 

   作品は昭和版のほか、消費税導入や地下鉄サリン事件などの「平成版」がある。当時流行した曲をバックに入れることで当時をよりよく再現する。実体験を踏まえて感性豊かに語り掛けると、初めて知る人、共感する人―と反応はさまざま。

   杉本さんは「本来の紙芝居に動きや音が加わって理解しやすい。作品を振り返るたびに今は平和で便利な時代になったと実感できる」と魅力を語る。「当時の人の苦労や喜びを忘れないことが彼らに対する敬意。そして、後世に残すことが自分の使命」と話し、いつかは「令和版」も完成させたいと意気込む。

  メ モ

   これまでに昭和版、平成版を含め50枚近くを制作。現在、北海道の「道」に関する作品を作成中。読み聞かせの依頼や問い合わせは杉本さん 携帯電話090(3775)0432。

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