白老町の民間防災グループ「しらおい防災マスター会」(吉村智会長)は19日、町緑丘福祉館で末広第2町内会(原松雄会長)の住民を対象に出前講座を実施した。14人が参加し、専用機器を使って心肺蘇生の方法を習得した。
同会は地域の依頼に応じ、「お茶の間防災」をテーマとした出前講座を実施している。今年は心肺蘇生の訓練ができるハート型の心肺蘇生トレーニングキットを20個購入。この日の出前講座で初めて使い方を指導した。
講師は同会の役員で防災士の資格を持つ島崎清信さん(71)と町立国民健康保険病院の元婦長で救急救命士の資格を持つ熊谷妙子さん(75)。島崎さんは参加者の前で人形の胸に手を押し当てて見せ、心肺蘇生する際の強さとリズムを伝えた。参加した住民は全員、ハート型のトレーニングキットを使い、その感覚を覚えた。また、自動体外式除細動器(AED)の扱い方も学んだ。
吉村会長は「キットの導入で、参加者全員で同時に使い方を学び、体験を共有できるようになった」と述べた。原会長は「いざという時に役立てるには経験することが大切。(キットなどの使い方を学ぶ講座を)今後は年5回ほどつくっていきたい」と話している。