「大麻グミ」を食べた人が嘔吐(おうと)するなど健康被害が相次いでいる問題で、武見敬三厚生労働相は20日の閣議後記者会見で、大麻の成分に似た合成化合物「HHCH」(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)を22日にも医薬品医療機器法の指定薬物に追加する方針を明らかにした。早ければ12月2日にも規制対象となり、所持や使用などが禁止される。
大麻グミを巡っては、摂取した人が体調不良を訴えるケースが相次いだことから、厚労省麻薬取締部が17日、東京や大阪の販売店などを立ち入り検査した。その結果、都内の1店舗のグミから、大麻の有害成分に似たHHCHが検出されたという。
HHCHは規制対象となっておらず、厚労省は21日にも専門部会を開き、了承されれば22日に指定薬物に加えるという。同省は構造が似た物質を一括で規制する包括指定も検討している。
武見厚労相は「大麻グミと称するものは危険なので、摂取しないよう国民にも注意喚起をしたい」と述べた。