むかわ町の鵡川高校吹奏楽部が、12日に東京の尚美バリオホールで開かれた2023(第29回)日本管楽合奏コンテスト全国大会・高校S部門(3~15人編成)に2年ぶりに出場し、最優秀賞に輝いた。部員8人の少数精鋭で昨年の同全国大会出場を逃した悔しさをぶつける迫力満点の演奏を披露し、むかわの名を高めた。
全国大会は、公益財団法人日本音楽教育文化振興会が主催。同部門には予選審査を通過した全国の16校が出場権を手にし、2年ぶりの本戦となった鵡川高は江原大介さん作曲の「秘奥の魂」を演奏した。
大会直前に部員の体調不良や新型コロナウイルス感染者が続出し、活動を停止せざるを得ない状況が続き、部員がそろったのは本番2日前。それでも「楽しく、緊張せず、笑顔で演奏できた」「今までで一番いい音色を出せた」とそれぞれに達成感があった。
個性豊かな部員をまとめた3年の大捕埜碧部長(17)も「そろって練習できる時間が短かかった中、肩の力を抜いて、いい演奏ができた」と納得の表情。また20、21年に連続で最優秀賞を獲得した時はコロナ禍で審査が動画で行われたのに対し、「今回はステージでの演奏。現地でしっかり評価されたことがうれしい」と喜びもひとしおだった。
部員たちは17日に町役場を訪れ、「地域の皆さんのさまざまなサポートがあってこその結果」と感謝を伝えた。竹中喜之町長は「少人数だが、大舞台でスケールの大きな演奏をし、素晴らしい賞を獲得した。大きなお土産をありがとう」とねぎらいの言葉を掛けた。