胆振総合振興局が主催する脱炭素社会の実現に向けた普及啓発イベント「厚真からひろがるくらしのゼロカーボンフェア」が19日、町総合福祉センターで開かれた。資源の循環について粘土遊びで学ぶ親子参加型ワークショップ、暮らしに直結する住宅や自動車などのゼロカーボン製品の紹介が行われた。
ワークショップでは、玩具や雑貨を製造、販売するオホーツク管内大空町の企業「まゐらす」の伊藤慶子社長(44)が講師を務めた。同社は廃棄する米やトウモロコシ、ジャガイモを原料にした粘土を提供しており、これを使って親子が動物や恐竜などの形を作った。厚真中央小学校2年の渡辺柊君(7)は「難しかったが、ちゃんとできて楽しかった」と笑顔を見せた。
伊藤社長は「粘土は微生物に分解されて海や畑の栄養になるなど、自然環境に戻る」と解説し、「子どもたちが楽しく、わくわくしながら、フードロスや自然の循環について気付き、生産者とも近づくきっかけになれば。本来捨てられるものを使うこともゼロカーボンにつながる」と説いた。
このほか、センター内では道内の気候や地域に調和した高性能・高品質な「北方型住宅」に関するセミナー、屋外では電気自動車の展示が行われ、ゼロカーボンの推進がアピールされた。