ナチュラルサイエンス(本社東京)は12日、苫小牧工業高等専門学校サイエンス部の部員5人を講師として迎え、芳香剤を作るワークショップ(WS)を、同社が白老町虎杖浜で運営する工場「ナチュラルファクトリー北海道」で初めて開いた。町民ら37組107人が部員の手ほどきで、粒状の高吸収性ポリマーとアロマオイルを使った芳香剤作りを楽しんだ。
同社は、社員に苫高専出身者がいること、同部が苫小牧市内外で理科教室を展開していることから、WS開催を苫高専に打診し、実現した。
部員らは会場で、高吸収性ポリマーが1グラムで1リットルもの水を吸収することなどを伝え、おむつや保冷剤など身近な物に活用されていることを紹介した。参加者は道産ハッカやラベンダーなどを使った同社製のアロマオイル3種類から、好みの香りを選び、色付きの水と合わせてポリマーに染み込ませる作業に夢中になっていた。
親子4人で参加した小樽市の小学4年生松川豹真(ひさな)君(10)は「ポリマーが水を吸って大きくなるのが楽しかった。(芳香剤の小瓶は)自分の部屋に飾りたい」と話していた。
部員の佐藤萌里さん(19)=5年=は「科学の不思議を実際に見たり体験して印象に残してもらいたい」と語った。同部顧問で創造工学科の教授村本充さん(53)は「学んだことを学生が子どもたちに分かりやすく伝えることは、学生の学習を定着させ、子どもたちの興味を広げることにつながる。次年度以降も続けたい」と述べた。