むかわ町とむかわ地域商社「M Dino」(エムディノ=遠藤研二代表)は14日、町産業会館で終活セミナーを開いた。遺品整理や生前整理などを中心に終活を展開する終活カウンセラー協会の荒盛一さん(64)=伊達市=が講師を務め、「終活は自分を見詰め直し、今をよりよく自分らしく生きる活動」と参加した町民ら12人に語った。
荒さんは、終活がうたわれるようになった社会的背景として65歳以上の単身世帯の増加を挙げ、むかわ町では「65歳以上が4割を超え、1世帯当たりの人数が1・8人」と指摘。終活を始めるきっかけとして「最初は家族のためだが、結果として自分のため。不安を取り除くことで元気になったり、今より自分らしく生きることにつながったりする」と説き、「亡くなった時の準備ではなく、生き支度」と考えを述べた。
エンディングノートは「遺言書に代わるものではない。自分のこれからの人生をどう生きるかを考えるためのノート」と強調。自身の経歴や家族へのメッセージ、介護医療の希望など「何回も書き直していいし、書いたことを誰かに伝えておいて」と助言した。
人生100年時代を生き生きと生活するために健康、お金、介護、不動産など今後抱える可能性があるさまざまな不安の解消につなげてもらおうと、町と地域商社がタイアップして初開催。15日には穂別町民センターでも行われた。