がんをすべて取り除くことを目的とした根治手術を受けた大腸がん患者について、就労状況を調べたところ、術後１・１カ月程度で復職したと、京都大大学院の研究グループが発表した。

　 　研究グループは２０１９年６月～２０年８月に、根治目的の手術を予定していたステージ１～３の大腸がん患者のうち、診断時に就労していた１２９人（６５歳以上３９％、女性３６％）を対象に、就労に関するアンケートを実施。術後６カ月時点と１２カ月時点に追跡調査を行い、復職状況などを検討した。

　 　その結果、手術から復職までの期間の中央値は１・１カ月で、就労率は術後６カ月時点で８１・３％、１２カ月時点で７９・２％だった。

　 　ただ、がんが進行していたり、術後合併症が生じたりした人では復職が遅かった。また人工肛門を造設した人、非正規雇用または収入が低い人は、１２カ月時点で未就労の割合が高かった。

　 （メディカルトリビューン＝時事）