2018年9月の胆振東部地震発生から5年が経過したことに合わせ、むかわ町が主催する復興創生・共創アドバイザー講演会が7日、同町道の駅「四季の館」で開かれた。町の復興創生・共創アドバイザーを務める青山社中(東京都港区)の朝比奈一郎筆頭代表CEOが、参加者約110人に向けて今後のまちづくりについて見解を述べた。
朝比奈氏は今年6月に同アドバイザー就任以降、町民との意見交換を通じて、人口減少や地価下落率の道内ワースト7位など町が抱える厳しい現状はあるものの、「地域資源、特に人的資源を考えた時に相当可能性があると実感している」と指摘。今後のまちづくりにおいて、「今までは行政が決めていたが、今は最初の段階から民間が入る流れになっている。行政と民間が一緒になってつくっていけるかがカギになる」と強調した。
また、自身が設立した会社で養成するリーダー像について解説し、「日本では一般的に集団を率いる指導者をイメージすると思うが、本来は自分をリードできる人(始動者)、変革する人のこと」と持論を展開。町内にそうした人材が多くいることにも言及し、「それぞれがリーダーシップを発揮して、まちの再生を期待している」とエールを送った。
この後のパネルディスカッションでは、朝比奈氏のほか、町まちづくり委員会委員長の舛田那由他氏(法城寺住職)、前同委員長の奥野恵美子氏(町議)、スケートショートトラックでリレハンメル、長野五輪の2大会に出場した椿文子氏(道指導農業士)が登壇。町の子育て応援事業「むかこみゅ」を展開する三上誉人氏(合同会社GCs代表)が進行役を務め、「これからのむかわ町のまちづくりに向けて」をテーマに忌憚(きたん)のない意見を出し合った。