近ごろ、人とのつながり、居場所づくり、サードプレイスなど、他者との関係性について、社会全体で考えることが増えている。そんな中で、とある高齢男性から「昔は、カボチャ炊けたよ!って言えば、みんな集まってきて食ったもんだ」というお話を聞いた。これをきっかけに仲間たちと共に考えついた「フリーじゃがいも」という企画を月に1~2回開催している。
その名の通りフリー(無料)でジャガ芋料理を振る舞い、みんなで食べるという趣旨の企画だ。テーマは「じゃがいもでつながるんじゃが」。多くの居場所づくりでは、年齢や性、趣味などで参加者が分けられていることが多いが、フリーじゃがいもは、その垣根を設けず、誰でも気軽に参加できる居場所を目指している。
この企画がこのたび、複数の企業が共同で開催している「グッドおせっかいアワード」という全国からえりすぐりのグッドおせっかいを集めたイベントで、大賞候補5選にめでたくノミネートされた。審査の基準は「そうきたか!」と膝をたたきたくなるような膝ポン!性と、グッドおせっかいの連鎖性があるかということらしい。
確かにフリーじゃがいもを始めて感じるのは、場をつくっているのは私たちだが、そこに関わるいろいろな方が、グッドおせっかいの輪を広げてくれているということ。この企画がきっかけで人と人とのつながりができ、ジャガ芋の力が温かな地域のつながりの一助になれるとうれしい。
ちなみに、ジャガ芋には案外多くのビタミンCなどが含まれており、栄養面も優れているようだ。
(コミュニティナース・苫小牧)