厚真ライオンズクラブ(LC、小谷和宏会長)主催の第35回中高生意見発表会が3日、厚真町総合ケアセンターゆくりで開かれた。地元の中高校生5人が出場し、自身の経験などを踏まえた思いを大人たちに伝えた。最優秀賞に当たるLC賞には、中学生の部で厚南中2年の海沼柚衣さん(14)、高校生の部で厚真高校2年の加藤迅さん(17)がそれぞれ受賞した。
町内の中高生を対象に、毎年11月3日の「文化の日」に開催している。
海沼さんは祖父の家で飼われ、「相棒」と慕っていた猫との別れを迎えた際、友人の温かさに触れるとともに何気ない言葉に傷ついたエピソードから「一つの命に差はない。誰かが悲しんでいる時に寄り添える人になりたい」と力を込めた。審査委員長を務めた厚真中央小学校の河毛幸至校長は「演題や入りだしの工夫など聞く人を引き付ける内容だった」と講評した。
加藤さんは、苦手なことを避けていた中学時代までの自分を変えようと、生徒会役員として奔走した1年間を振り返り、「不平不満の声(を聞くの)が苦しかったし、逃げ出したいと思った」と吐露。先生の励ましもあって責任を全うしたことで「自信を持つことができた」と力強く語った。審査員からも堂々とした点が評価された。
小谷会長は「文化の日にふさわしい発表だった。一人でも多くの方が勉強を超えた枠で主張していってほしい」とねぎらいの言葉を送った。
受賞者は次の通り(敬称略)。
▽中学生の部LC賞 海沼柚衣(厚南中2年)▽同優秀賞 岩間咲映(同2年)、日西楓(厚真中1年)▽同奨励賞 堀田桜来(同2年)▽高校生の部LC賞 加藤迅(厚真高2年)