南北海道スズキ販売のスズキアリーナ有明(苫小牧市有明町)は10月30日、2018年9月の胆振東部地震で19人が犠牲になった厚真町吉野地区の山腹崩壊現場でサクラの植樹を行った。同社の社員6人が心を込め、エゾヤマザクラ5本を丁寧に植えた。
9月上旬に店舗で開催したオープン10周年記念イベントの中で「アリーナさくらプロジェクト」と銘打ち、野菜販売の売上金で苗木を購入した。サクラの寄贈、植樹は昨年に続いて2回目で、今年は広島県のジムニーショップ「C.L.LINK」も賛同。同社から寄贈を受けたけん引ロープを割安価格で販売し、売上金約4万円も全額支援に充てた。
南北海道スズキ販売の栗橋和幸社長は「何年後かにサクラの名所となり、地震前の元気な厚真町になれば。陰ながら復興を応援していきたい」と支援を継続する考え。
宮坂尚市朗町長は「それぞれが仕事の合間を縫って、町に思いを寄せていただいていることに感謝したい。震災から5年たった今も傷を拭えない方々に対し、景観を取り戻すことが癒やしやあすへの糧につながっていく」と謝辞を述べた。