錦岡小6年・坂本美月がビリヤード学生全国3位 夢は世界の舞台

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  • 2024年11月26日
日本学生ナインボール選手権で3位入賞を果たした坂本=17日、兵庫県尼崎市、あましんアルカイックホール・オクト
日本学生ナインボール選手権で3位入賞を果たした坂本=17日、兵庫県尼崎市、あましんアルカイックホール・オクト
緊張する雰囲気の中、予選リーグを全勝で通過した坂本=同、同
緊張する雰囲気の中、予選リーグを全勝で通過した坂本=同、同

  ビリヤード競技の学生日本一を決める第11回日本学生ナインボール選手権(17日、兵庫県尼崎市のあましんアルカイックホール・オクト)で苫小牧市の坂本美月(錦岡小6年)が「中学生・小学生の部」で3位入賞を果たした。競技歴2年ほどでつかんだ全国舞台での好成績。「結果に満足しないで、さらに上を目指していきたい」と意気込んでいる。

   大会は日本ビリヤード協会(NBA)が主催し、日本プロポケットビリヤード連盟(JPBA)が主管する学生対象の公式戦。「中学生・小学生の部」と「大学生・高校生の部」の2部門に分かれて、男女混合形式で行われた。

   大会種目の「ナインボール」は、テーブル上にある1~9の番号が書かれた的球を最小番号から順にポケット(穴)に落とし、9番ボールを先に落とした方が勝ちとなる。選手は、手にしたキュー(棒状の道具)を使って手球(白球)を突き、的球に当てて的球をポケットへ入れる。勝つためには、的球をポケットに入れるばかりでなく、手球の動きをコントロールする技術も重要になる。

   中学生・小学生の部に全国から14人がエントリー。予選は7人ずつで二つのリーグ戦を行い、それぞれ上位の2人が決勝トーナメントのベスト4へ進出した。坂本は予選リーグを6戦全勝で1位通過。準決勝では、前大会3位の中学生選手に敗れたものの「技術や精神面で大きな差を感じた。もっとレベルアップしてこの場所に戻ってきたい」と前を向く。

   坂本は、4年生の冬にアマチュア競技者だった父の勧めでビリヤードを始めた。週に4日ほど苫小牧市元町のビリヤード場「ビリヤード アサンテ」に通い、今では道内のアマチュア大会で大人に混ざって腕を競っている。

   今年の4月14日には、東京で開かれたJOC(ジュニアオリンピックカップ)「全日本ジュニアナインボール選手権」に北海道代表として初出場。予選突破はならなかったが、全国初勝利を挙げた。

   一方、この前日に行われたジュニア世代の女子日本代表選手選考会では3位に。惜しくも上位2人の代表枠を手にすることはできなかったが「同世代の中で私の実力、技術的に足りない部分を感じることができた」と手応えを得た。目下、来年の代表入りを目指し練習に励んでいる。

   5月から、ビリヤード用具の製造・販売、輸入などを手掛けるエンヴィジョン(本社・広島県)が展開するジュニア選手サポート事業「カムイジュニアパートナープログラム」の対象選手に選ばれた。用具等の支援を受け、これまで以上に競技へ専念する環境も整ってきた。

   「ビリヤードは、繊細で難しいスポーツ。ただその分、勝った時のうれしさも大きい」と競技の魅力を口にする坂本。「足も速くないし、高くも跳べない。そんな私でもビリヤードは輝ける場所。将来は世界の舞台に立ってプレーしたい」と力強く語った。

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