白老町議の水口光盛氏(52)が自身のブログに他者の記述を無断で引き写していた問題で、町議会政治倫理審査会の第2回会合が25日、町役場で開かれた。水口氏は委員からの意見聴取に応じ、「引用の仕方が間違っていたことについては新聞社の取材を受けるまで分からなかった。誠に申し訳ない。処分は甘んじて受け入れる」と陳謝。審査会は「白老町議会議員の政治倫理に関する条例」で定める政治倫理基準に違反していると結論付けた。
審査会には委員7人全員が出席。水口氏の一連の行為が「町民全体の代表として、その品位と名誉を損なうような一切の行為を行わないこと」とする政治倫理基準(第5条の1)に違反しているとしたが、処分については次回に持ち越した。条例施行規則で定める処分は、文書による注意から議員辞職勧告まで5通りあり、年内にも調査結果をまとめて小西秀延議長に提出する方針。
町議の政治倫理条例は2011年、主に町議の地位を利用した金品の授受などを禁じる目的で制定され、ブログやSNSの使用による不適切な行為を想定していなかった。委員からは「条例の見直しを検討すべき」との意見も出された。
問題は今年8月、町民ら2人が、無断の引き写しを疑う15件の資料を提出して発覚。町議3人が同条例に基づく調査請求書を議長に提出し、10月に条例制定後初の審査会が設置された。