今年のプロ野球は横浜DeNAベイスターズがセ・リーグ3位から日本一となり、見事「下克上」を成し遂げました。私は巨人ファンだった父の影響で今でもセ・リーグでは巨人を応援していましたので残念でしたが、一プロ野球ファンとしてはベイスターズがチーム一丸となって勝ち取った日本一を祝福したいです。
調べてみると現行のクライマックスシリーズとなった2007年以降で、レギュラーシーズンで優勝したチーム以外が日本一になったのは、07年の中日(2位)、10年のロッテ(3位)、18年・19年のソフトバンク(両年とも2位)の4例だけだったようです。今年のベイスターズは71勝69敗、貯金わずか2での日本一。90年のプロ野球史上でも例がなく、貯金42のソフトバンクを打ち破り「史上最大の下克上」となりました。
報道によると初戦から2連敗した後に緊急ミーティングを行い、ベテラン選手が檄(げき)を飛ばし結束を高めたそうです。今年2位に躍進したわれらがファイターズも、地道なスカウティングと育成による生え抜き選手の成長がその原動力となりましたが、あるベテラン選手は「今シーズンは雰囲気が違い、おのおのが同じ方向を向いていた」と語っていました。プロ野球はチーム内でも厳しい競争がありますが、「和」の力が相乗的にチーム力をアップさせるのは疑いようがないところですね。
「和をもって尊しとなす」ということわざがありますが、今年のプロ野球から改めて「和」の大切さを学んだ気がします。
(苫小牧信用金庫人事部長)