白老町北吉原の日本製紙白老工場(髙橋正人工場長)は、同工場が立地する北吉原地区の住民と共用する災害備蓄品として、発電機や電灯付きラジオ、救急薬品や水や食糧などを、北吉原八幡神社に納入した。同社や北吉原本町連合町内会(福澤孝宏連合会長)に所属する防災担当者が日常的に管理していく。
備蓄品は、カセットガスボンベで稼働する発電機1台と電灯付きラジオ3台、絆創膏や消毒薬、包帯などを含む救急薬品セット20人用、防災毛布30枚、防寒シート200枚、カセットガスボンベ60本、10年保存できる500ミリリットルの飲料水240本、フリーズドライのビスケット192個、使い捨てカイロ960袋。計約40万円相当。
当面、神社周辺の住民や同社従業員を含む約150人の受け入れに貢献できる見込みで、来年度以降も追加していく考え。北吉原本町連合町内会の福澤孝宏連合会長(73)は「地域の安心につながる貢献に心から感謝申し上げたい」と喜んでいる。
同社は毎年10月に避難訓練を実施し、工場の真裏にあり標高16メートルに位置する同神社を避難先としてきた。地域住民になじみ深く、津波が来た際の指定緊急避難場所にもなっていることから、8月に同神社と同連合町内会に備蓄品の納入を申し入れていた。
川﨑】秀一工場長代理兼安全環境管理室長は「災害が発生すれば従業員一同、神社に避難させていただく立場。被害によっては一夜をご一緒させていただくなど、地域の皆さまのお世話にもなる。従業員と地域の安全を確保するためにも物資を共用したい」と話している。