抹茶で認知機能と睡眠の質改善

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  • 2024年9月26日
抹茶で認知機能と睡眠の質改善

  認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」と「主観的認知機能低下(SCD)」がある高齢者を対象にした研究で、抹茶を継続的に摂取することで、表情から人の感情を読み取る「社会的認知機能」の改善が見られたと、筑波大などの研究グループが発表した。

   研究グループは、60~85歳の高齢者99人(MCI35人、SCD64人)を対象に、抹茶の継続摂取の前後に、認知機能検査、睡眠調査、脳の活動を画像化する脳イメージングなどを実施。抹茶2グラムを毎日摂取するグループと摂取しないグループで、12カ月間の各評価項目の変化を検証した。

   その結果、認知機能の領域別評価では、摂取グループは非摂取グループに比べ、社会的認知機能が有意に改善した。また、睡眠質問票による評価でも改善傾向が見られ、研究グループは「カフェインが含まれる抹茶を摂取しても睡眠の質に悪影響がなかった点は注目に値する」と指摘している。

  (メディカルトリビューン=時事)

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