白老町は21日、町制施行70周年記念事業の一環で、防災について楽しく学ぶイベント「わくわく!防災フェス」を町中央公民館で開いた。町民ら約150人が来場し、札幌テレビ(STV)のアナウンサーらによるクイズやダンス、お笑いコンビの防災漫才などから、災害時の備えを楽しく学んだ。
ステージにSTVアナウンサーの村雨美紀さん(32)と宮崎愛瑠さん(24)が登場し、同テレビの公式マスコット「どさんこくん」と防災クイズを出題し、ダンスを披露。「地震の時は頭を守って」「自分や大切な人を守れる防災リーダーになって」と呼び掛けた。
町内外で防災講話などをしている「しらおい防災マスター会」会長の吉村智さん(78)=末広町=は、「防災の心掛けの大切さを語るだけでなく、体を動かしたり笑いを交えたりして上手に参加者を引っ張っていた」と感心していた。
防災漫才では、竹森巧さん(46)と阿部浩貴さん(47)のお笑いコンビ「アップダウン」が、津波語りべ漫才「あの坂へいそげ」を上演した。1993年7月に奥尻町などで発生した北海道南西沖地震の語り部三浦浩さん(46)の体験談を基にした内容で、さまざまな防災知識を分かりやすく伝えた。
町民の防災意識高揚などを目的に白老経済懇話会の協賛で実施し、大塩英男町長は「(町の節目を機に)先人が歩まれた歴史や文化だけでなく、防災の教訓も後世に引き継ぎたい」と話していた。