「残念でならない」 地域と深く関わってきたのに… 白老町民に衝撃 道栄高の苫小牧移転

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2024年9月19日
「残念でならない」 地域と深く関わってきたのに… 白老町民に衝撃 道栄高の苫小牧移転

 学校法人京都育英館(京都市、松尾英孝理事長)が、白老町緑丘で運営する北海道栄高校(木村匡宏校長)を、同じく運営する苫小牧市錦西町の北洋大学内に来年秋にも移転する方針を固めていることに、地元白老町の住民は衝撃を受けている。同高校の生徒や教諭たちが長年、まちの教育、商業、福祉などで地域と深く関わってきたためで、憤り、困惑、悲しみの声が上がっている。

 同高校は、日本大学の準付属校として北海道日大高校が1964年に開校したことに始まる。87年に北海道桜丘高校に改称。2000年に道栄高に名称を変え、16年から同法人が運営している。北洋大への移転方針は今月半ばに明らかになり、17日に同法人から白老町と保護者に説明された。

 同法人の松尾理事長が保護者への説明で、白老町に残る可能性を「1%もない」と語ったことから、大町の自営業熊谷威二さん(81)は眉をひそめる。同高校と町には道日大高時代を含めると60年間の関わりがあり「これまでの経緯を無視した一方的な言い方。町民への説明責任も果たしておらず、移転は納得できない」と語気を強める。「反対署名を集めるなど、町も動きを見せてほしい」と訴える。

 同高校の教諭たちは、白老町教育委員会が2016年度から道栄高駅前スクール(東町)で開く学習支援講座で、中学3年生に受験学習指導をしてきた。ダンス、書道、吹奏楽部員らは、地域イベントで活動成果を披露し、会場を盛り上げている。安藤尚志教育長(66)は「(教諭や生徒は)いろんな場面で町民と関わってくれている。苫小牧に移転して悲しまない者は一人もいない」と話す。

 町民の多くは、生徒のよりよい学校生活を重視して移転が話し合われることを望む一方、寂しさを強く感じている。大町のレストハウス「アンゼリカ」の店主松澤政幸さん(74)は、食べ盛りのスポーツ部員らのため、メニューの大盛りに応じてきた。コロナ禍前に野球部員らと撮影した写真を見ながら「(移転方針は)残念でならない」と沈んだ表情で語る。1日に町内で車のイベントを開いた際に吹奏楽部のステージを設けた石山の萩野自動車学校の●【99cb】野末保校長(69)は「町民をはじめ、多くの来場者に喜ばれたので、今後も演奏を依頼しようと考えていた」と肩を落とす。

 卒業生の思いはさらに複雑だ。道日大高15期生で白老町のしらおい障がい者手をつなぐ会の熊谷延代会長(62)は、3月に道栄高の校舎で吹奏楽部の演奏鑑賞会を開いた。「高校時代に登った坂道や現校舎に昔の名残を感じて懐かしかった。運営法人は変わっても同じ校舎から巣立った卒業生として何かあれば協力したいと思ってきたが、白老から本当になくなってしまうのか」と苦渋の声を漏らす。道栄高10期生で栄町の会社員林ひかりさん(30)は「地元を盛り上げてくれている生徒たちがいなくなるのは寂しい。白老の北海道栄が苫小牧の北海道栄と報道されるようになると、学校名は変わらなくても複雑な気持ちになる。学校がより良い方向に進むなら応援するが、白老に残ってほしい」と本音を語った。

こんな記事も読まれています

    •          苫小牧民報創刊75周年記念講演             豊丘村制施行70周年記念講演 入場無料 三國清三シェフ 「70歳からの挑戦」   講師 三國 清三 氏 日時 6月7日(土) 令和7年 開演15時

    • 2025年7月22日
  • テストフリー広告

       苫小牧民報社創刊75周年記念講演会 入場無料  【講師】アルピニスト 野口 健氏  【演題】富士山から日本を変える  ~山から学んだ環境問題~  日時・会場・申込・問合せブロック  2025年(令和7年)8月9日(土)

    • 2025年7月18日PR
    テストフリー広告
  • テストフリー広告

       <!DOCTYPE html>  <html lang=”ja”>  <head>  <meta charset=”UTF-8″

    • 2025年7月18日PR
  • TEST
    • 2025年7月15日
  • TEST
    • 2025年6月26日
ニュースカレンダー

紙面ビューアー